「将棋好きがよってたかってプロの指し手を語ってみる」を紹介してみる

「将棋好きがよってたかってプロの指し手を語ってみる」(略称は"てて手て")という企画をご存知でしょうか。
以前「駒.zone」の紹介記事を書きましたが(「駒.zone」創刊に寄せて)、それと同じくTwitter将棋界などで話題になっているフリー将棋誌のひとつです。
普通のアマチュアが「将棋世界」に連載されている「イメージと読みの将棋観」のようにプロの対局の盤面を見て何を思うのか、次の一手をどう読むかなど、あれこれ語る企画です。
シンプルなコンセプトにシンプルな作りなのに、編集のよさと相まってとても面白く読めます。全く飽きない。
現時点での最新号はこちら

将棋ソフト

半年ほど前から、こんなHPを運営している
将棋お役立ちソフト・ツール集
ネット上には、多くの有志の方々の努力あって数多くの将棋ソフトがあり、使うとPC上での将棋の楽しみ方が大きく変わってくる。もちろん、便利にもなる。
だが、案外将棋ソフトについてまとめられているサイトが少ない。似たサイトの比較ページなどを見てみたいという人も多いのではないか。
まだまだ量も少ない、ひよっこのページですが、のんびり充実させていきたいと思っています。こうした方がいい、という点ありましたらご指摘ください。
将棋ソフト探しに一役買えば幸いです。

「駒.zone」創刊に寄せて

将棋などを題材にした小説を書かれるなど、様々な創作活動をされ、Twitter上で話題の渦の中にいる清水らくは氏*1
発表されている小説・詩集などは→清水らくはさんの公開中の本からどうぞ。
そのらくは氏が昨日、ネット上の将棋文芸誌「駒.zone」の創刊号を発表された。将棋フリーペーパーである「駒doc.」を模したネーミングだが、中身はなんら遜色ない*2ものである。
内容は将棋小説/詩/詰将棋/写真物語/短歌/実戦記などなど、盛りだくさん。最近将棋を題材にした小説や漫画が増えて話題になっているが、まさにその先端を走るものだろう。
我々アマチュアは将棋の実力ではプロに到底及ばない、ただの将棋指しである。しかし将棋が好きだという思いは全く同じだし、その思いは行動に変わる。その好例が将棋の海外普及活動であり、またこの「駒.zone」であると思うのだ。
駒.zone vol.1
余談であるが、Twitterを使っていると将棋クラスタのツイッタラーの行動力の強さには感動するものがある。まだ若いうちにこのような方々と話をしたりできるのはとても嬉しいことである。
もっとごちゃごちゃと書こうと思ったのだが、内容のその面白さには必要ないだろう。是非ご一読を。

*1:Twitterアカウントは→清水らくは (@rakuha) | Twitter

*2:かくいう私は「駒doc.」を読んだことがない。将棋イベントで配られているそうだが、あいにく地方在住なので見た事がない

「自戦記ブログ」を見ることの意義

ネット将棋界には自分の指した棋譜(局面図)が載せられているブログが数多くある。このブログを始める目的は、普通自分の棋譜を多くの人に見てもらって検討してもらうことだろう。定跡や最善手を教えてもらえれば上達も早くなること間違いない。
そういうわけで自戦記ブログを「始める意義」は分かる。ではそれを「第3者が見ること」に意義はあるのだろうか。

結論をいえば、ある。確かに定跡を覚えたり詰将棋を解いたりする方が上達は早いかもしれない。しかし同じくらいの強さの人、或いは少し強い人の棋譜は「勝ち方」を一番早く教えてくれるように思う。プロの世界や定跡ではダメとされている戦法が、アマ界では勝ちやすい戦法という事もよくある話だ。
なんといっても、あまりに大量の自戦記ブログがあるため、自分のニーズに応えている棋譜が必ずといってもいいほどある。例えば「高田流 6筋の位が取れなかった場合」「対石田流 超急戦」「角換わり右玉 対策 地下鉄飛車」など、マニアックに限定しても色々と記事は見つかる。自分が苦労している形に、同じアマの人がどう立ち向かっているのかを知ることができる。
自分は多くの自戦記ブログを見ることで育ってきた。微妙な戦法ばかり使っているのはそのせいかも知れないが(笑)。

さて、何故突然このような記事を書いたのかというと。
元々この記事のタイトルは「将棋海外普及へ向けて、ネット上に足りないもの」というものだった。
即ち、このような自戦記が大量に載せられている英語のサイトがないのではないか、ということである。英語将棋ネット界に日本と同じぐらいの盛り上がりを期待するのなら、この点は外せないように思うのだ。
という訳で、試しに作ってみた。というか作ったのは4ヶ月程前だったのだが、まだ公開していなかった。
http://www19.atpages.jp/kifunet/

あからvs清水女流王将戦のログ解読

さて、将棋ファンなら4つのプログラム(激指・Bonanza・YSS・GPS将棋)を合わせて作られたコンピューター将棋プログラム「あから」とご存知清水市代女流王将の対局が行われたことを知らない人はいないだろう。
情報処理学会-コンピュータ将棋プロジェクト
さて、この情報処理学会のウェブサイトにはこの一戦の棋譜と「あから」が思考する際に残った記録(=ログ)が保管されている。→情報処理学会-棋譜とログ
これを探索速度・評価値などややこしい数値、また再投票で全プログラムで全く同じ読みを示していた場合などをばっさり省略して各プログラムの「読み」だけをKif for Flashのコメント欄に載せた。それが以下のリンク。
清水女流王将vsあから
正直なところ、全着手に対する思考を書くにはここまで削らないと面倒臭すぎたので色々省略した。
さて、先ほどのリンクにあるタグが上手く作動しているか確認したいので、一応張ってみます。本当はコメント欄の大きさが調整できるKif for Flashで作りたかったんですが、上手く行きませんでした...。

将棋自戦記ブログに最も適したブログサービスは何か

さて、今日は将棋関係のブログを始めようとなさっている方々向けに、将棋ブログにはどのブログサービスが適切なのか記述している。一度始めてしまうと後戻りは難しいので、始める前の一つの指針になれば幸いだ。

前提

まずはここで扱う「将棋自戦記ブログ」の特徴を記しておこう。
普通に「将棋ブログ」と読んだ場合との相違点は、その名の通り「自戦記がある」ことである。例えば「将棋観戦記」様・「お仕事ブログ」様のような文章主体で将棋関係のブログを書く場合は、この記事は読み飛ばしてもらって構わない。
ここでは、「 ・・・花鳥風月・・・」様・「筋違い角日記」様のように、Flash等で自分の(あるいはプロや24高段者の)棋譜を公開したい場合を扱う。
動く将棋盤が自分のサイト内にあるのは嬉しいことですし、昔はこういうのを見るだけでもカッコイイと思ったものです(笑)。
さて、特徴を考えてみると、

比較に際して

さて、上記の特徴から考えるに、まずはスクリプト系のタグが使えないと始まらない。また、別の方法を使ってする場合でも、ややこしいものは避けた方がいいだろう。
そもそもタグが使えないものとしては、gooブログがある。これはそもそも除外。
また、ややこしいものとしては、アメーバブログ*1Yahoo!ブログ*2はてなダイアリー*3などが挙げられる。これらも一応避けた方がよい。
次に棋譜ファイルやSWFファイルをアップロードするサーバーだが、やはりブログに付随しているものを使った方が楽ではある。よってこれも調査対象に入る。
まずは容量だが、これはほとんどのサービスで心配無用。それなりの量は確保してあります。画像を大量に使う予定のある方は多めのほうがいいが、普通の局面図ならそこまで必要ない。
拡張子.swfのファイルがアップロードできるかだが、これはほとんどのところでできる。できないのは先述のアメーバぐらい。どちらかといえば問題は.kifや.csaのファイルで、これがアップロードできるものは限られている。よって拡張子.kifのものは「名前の変更」から、最後の拡張子を.txtに変え、テキストファイルにしてしまうことを推奨する。FC2ブログや忍者ブログなどではテキストファイルが容量に数えられないようなので、一石二鳥だろう。どうしても面倒な方は、無料のHPサーバーを借りるか、拡張子無制限の忍者ブログやSeeSaaブログを使う手がある。

結論

思い切ってしぼりました。

普通にブログを始めたいという方にもおススメ。広告も小さめ。容量1GBで、TXTファイルは容量に計算されない。例:彦将棋ブログ

  • 忍者ブログ

こちらも広告小さめ。容量は実質無制限で、かつTXTファイルは容量に計算されない。例:ハローキティの将棋成長記録

ちょっと重い時もあるらしいですが、これもおススメ。複数ブログに対応なので、将棋と通常ブログを分けることも可能。例:歯科棋士なおの戯言〜将棋も結婚も我が人生〜
その他、ココログteacup.ブログ"AutoPage"とかもいいのかもしれません。
肝心の結論が手抜きで終わってしまいましたが、時々更新していく予定です。他におススメあればコメント欄からどうぞ。

追記(2010/10/16)

@niwauuさん(kif2swfの作者)がつぶやいてくださいました。

kif2swf が(最後にちょっとだけ)言及されている。ブログの機能だけでなくコミュニティとしての側面もあるから難しいやね。はてなアメブロYahoo!なんかとくに。あとkifu for flashが横幅的に置きやすいデザインのサービスっつーとどこになるんだろ。
Twitter / にわうう: kif2swfが(最後にちょっとだけ)言及されている ...

「ブログの機能だけでなくコミュニティとしての側面もある」→この面をあまり考えていませんでした。ほとんどのサービスに同じブログを使う人同士の交流を手助けする機能が入っているので、そこで見分けてもいいと思います。元々将棋ブログされてる方にはFC2が多いという印象があるのでおススメにFC2を挙げましたが、Yahoo!ブログにもかなり多い印象です。例:「てんなんだもの」様 (コメント欄から他の将棋Yahoo!ブログに辿れますね)
「kifu for flashが横幅的に置きやすいデザインのサービスっつーとどこになるんだろ」→ほとんどのブログサービスでテンプレートを選択することが可能なので、その記事欄の横幅をみて決めればいけると思います。確かよくみる「kifu for flash」は横幅580pxですかね。HTHL・CSSを編集するのも一つの手ですが、編集不可のサービスもあるので注意が必要です。
なお、棋譜再生プレーヤーについては将棋の棋譜再生アプリ まとメモ(shogidays)に上手くまとめられています。ご参考にどうぞ。(追記ここまで)

*1: ただし「kif2swf(王子南交差点)」を使う場合、王子南さんのご厚意で簡単に表示させる方法があります。以下の記事参照 http://ameblo.jp/libpanda/entry-10499724568.htmlhttp://poca2.blog56.fc2.com/blog-entry-499.html

*2: Wiki文法というのを使う分少しややこしいだけで、そこまで難しいわけではない。以下参照http://blog.livedoor.jp/third_file_rook/archives/51542171.htmlhttp://f11.aaa.livedoor.jp/~uzway/flaban/tagmaker_yahoo.html

*3: 参照:はてなダイアリーでのフラ盤の設置方法 - 魂のゆくえ

はてなダイアリーでのフラ盤の設置方法

「フラ盤」とは三間飛車のひとくちメモ様で公開されているとても使いやすい棋譜再生Flashのことだ。FC2ブログなどいわゆる「普通の」ブログサービスへの貼り付け方は多くのページで解説されているのだが、別の技術を要する「はてなダイアリー」への貼り付け方は解説されていないように思う。自分自身への覚書として、長くなるが書いてみよう。

概要

通常ならばタグを使えば済む話なのだが、「はてな」ではこのタグが使えないので一工夫必要となる。先に断っておくがこれは裏技などを利用したものではなく、「はてな」が公式に行っているサービスを利用したものである。
ではどのような技術を用いるのかと言えば、「Google Gadget」という技術である。以下、その詳しい解説に入る。

STEP1--準備

まず、Googleのアカウントを取っておく必要がある。Googleのサイトの右上の「ログイン」から取得可能。
次に、上記「三間飛車のひとくちメモ」様のこちら→フラ盤のページに行き、「フラ盤」をダウンロードする。そのページにある説明は一読することをオススメする。
また、自分が表示させたい棋譜をKIF形式(若しくはCSA形式)で準備しておく。Kifu for Windows 等で作ると便利。
最後に、.swfと.xmlの拡張子のファイルがアップロードできるサーバーを取得する必要がある。「はてな」だとここでつまずく方がいらっしゃるかもしれない。少し難しい話になるが、@PAGESというところを利用することにした。

STEP2--本体の準備

Google Gadget」を利用するためには拡張子が「.xml」のファイルを作る必要があるのだが、ここではその方法について解説したい。
まずはUFT-8が使えるエディタに以下の文を入力する。メモ帳では駄目なので注意。例えばTeraPad等をダウンロードしてご利用ください。改行コードをUFT-8にすることをお忘れなく。

<?xml version="1.0" encoding="UTF-8" ?>
<Module><ModulePrefs title="タイトル" />
<Content type="html"><![CDATA[ 内容 ]]>
</Content></Module>
次に、先ほどの「フラ盤」と「棋譜ファイル」を取得したサーバーにアップロードする。よく分からない方はアカウント登録したサーバーのヘルプなどに解説があるはずですので、そこを参照してください。
次に、そのアップロードしたフラ盤と棋譜ファイルのURLを「フラ盤」タグメーカーのページの中に指定されたとおりにコピペする。私の場合ならフラ盤:http://www19.atpages.jp/kifunet/flaban.swf棋譜ファイル:http://www19.atpages.jp/kifunet/hatena/100522-k.txtとしましたので、最後の「結果」のところには以下のように表示されます。(「盤反転」にチェックを入れたので皆さんのタグとは少し違うかもしれません)
<object data="http://www19.atpages.jp/kifunet/flaban.swf" width="490" height="350" type="application/x-shockwave-flash">
<param name="movie" value="http://www19.atpages.jp/kifunet/flaban.swf">
<param name=FlashVars value="kifuName=http://www19.atpages.jp/kifunet/hatena/100522-k.txt&reverse=true">
<param name=bgcolor value=#ccff99></object>
そしてこのタグを先ほどの文章の中の「内容」というところと置き換える。「title」はそのままでも構わない。
するとこうなる。
<Module><ModulePrefs title="100522-k.txt"/>
<Content type="html">
<![CDATA[
<object data="http://www19.atpages.jp/kifunet/flaban.swf" width="490" height="350" type="application/x-shockwave-flash">
<param name="movie" value="http://www19.atpages.jp/kifunet/flaban.swf">
<param name=FlashVars value="kifuName=http://www19.atpages.jp/kifunet/hatena/100522-k.txt&reverse=true">
<param name=bgcolor value=#ccff99></object>
]]>
</Content></Module>
この内容が記述されたファイルを適当に名前をつけて保存する。その際、拡張子を.xmlにすることをお忘れなく。
このようにして作ったファイルを先ほど取得したサーバーにアップロードする。私の場合はhttp://www19.atpages.jp/kifunet/hatena/100522-k.xmlとなる。

STEP3--Gadget作成

ここまで来ればゴールは目前。ここまでで失敗した方は改行(漢字)コードを再度確認してください。
さて、igoogleにログインし、My Gadgetsに行きます。すると中央部に「今すぐ追加」というボタンがありますので、そこをクリック。
そしてigoogleのページに戻るとMy Gadgetsというガジェットが増えているのがわかる。参考:http://f.hatena.ne.jp/keishogi/20100525204608
この画像の矢印の部分に先ほどアップロードした.xmlファイルのURLをコピペし、最後に「Add」を押す。
するとhttp://f.hatena.ne.jp/keishogi/20100525205416のように端が切れたフラ盤が表示される。
あとはそのフラ盤が表示されている箱の右上にある↓矢印のボタンを押し、「このガジェットについて」をクリック。すると詳しいページに飛ぶが、そこはスルーして右下の「ウェブマスター向け」欄にある「このガジェットを埋め込む」をクリック。
その結果ページにこれまた少し端が切れたフラ盤が表示される。全て入るようにサイズを変更し、一番下の「コードを取得」を押す。その結果表示されたタグを貼り付ければ完了。

すこし大変だが、一回やってしまえばあとは楽。質問などありましたらコメント欄にどうぞ。

更新履歴

2010/05/31 加筆・訂正